親知らずとは?

親知らずとよばれる歯をご存知でしょうか?

名前の由来はその名のとおり、二十歳前後で生えてくる場合が多く、その頃というのは親から独立する頃でもあり、親が知らないうちに生えてくるからだとか、平均寿命の短い昔は親が亡くなってから生えてくるからだとか、そのようなところから『親知らず』と名前がついたようです。

正式な名前は『第三大臼歯(だいさん だいきゅうし)』といいます。前歯の中心から数えて8番目の歯です。上の顎と下の顎、その左右にあるので親知らずは4本あります。

この親知らず、3歳ごろから歯の並ぶ骨の中にその芽が出来始め、12歳ごろから16歳ごろにかけてエナメル質が完成します。しかし現代では第三大臼歯の退化傾向が著しく、約30%に親知らずが無いひとがみられます。

現代人の歯と顎の大きさでは7番目の歯(第二大臼歯)が生えるのが精一杯な場合が多いのです。では、この場合親知らずはどこにあるのでしょうか?

先天的に親知らずのない場合はよいのですが、歯があるのに生えていない場合というのは、骨や歯茎の中に歯が埋まってしまっています。

このような時は少し厄介なことが多くて、お口の中に痛みや痺れを引き起したり、埋まっているところから隣の歯を押してその隣の歯にダメージを与えたりすることがあります。また、完全に歯ぐきの中に埋まっておらず、少しだけ顔を出している場合もいちばん奥まで歯ブラシが届きにくく、食べかすによる汚れが残ってしまっているために、疲れなど身体の抵抗力が落ちた時に歯ぐきが腫れて痛みが出たり、そのためにお口が開きにくくなることもあります。

他にも、歯並びを崩す原因になることもあります。今まで問題のなかった歯並びが20歳を過ぎたころから少しデコボコしたと感じることがあれば、骨の中で親知らずが他の歯を押して歯並びを乱している場合があります。

このような事もあり、通常の矯正治療では綺麗に並んだ歯並びが乱れないように、親知らずに問題がなくとも抜いてしまう場合が多いようです。

あなたの親知らずはどのような状態でしょうか?

4本あるはずの自分の親知らずが、どのような状態でどうなっているのかを知っておくことは大切です。

そのためにも、レントゲン写真を撮って確認してもらいましょう。

気になる方は、歯科医院でご相談ください。

上に生えた親知らずは、きちんと生えていてもご自分では磨きにくく見えにくいので、むし歯になってしまいがちです。

自分では落としにくい汚れや、磨きにくい場所の汚れを歯科医院で歯科衛生士に落としてもらいましょう。

親知らずに限らず他の歯でも、むし歯予防・歯周病予防のためにも、定期的な歯科受診をおすすめいたします。

お口の中のことでご相談があれば、お気軽におっしゃってくださいね

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