歯を抜いた後について
令和二年
新年あけましておめでとうございます。
本年もスタッフ一同、患者さまのお口の健康のためにお手伝いをさせていただきます。どうぞよろしくお願い致します。
さて、今回は歯を抜いた後の注意事項のお話です。
歯を抜くことを抜歯といいます。
抜歯したその日は
お酒を飲まない
激しい運動をしない
お風呂に長くつからない
など、体の血のめぐりがよくなることはしないようにしましょう。
お口の中に血がにじんできて気持ち悪いからとブクブクうがいもやめましょう。通常は抜歯をすると骨からじわじわと出血があり、これが溜まってかさぶた(血餅けっぺい)となり傷口を防ぎ、自然に治癒へと向かいます。ですから、ブクブクうがいをすると、せっかく溜まった血のかたまりが流れてしまい、また出血がおこります。抜歯のあとのうがいはブクブクではなく、口にお水を含み、その含んだ水を傷口に浸して吐き出す程度にしてください。感染を防ぐためにもお口の中を清潔に保つことが大切なので、抜歯した部分以外の歯はいつも通りに歯みがきをしてください。傷口がふさがるまでは歯ブラシが抜歯の傷口部分に直接当たらないように傷口の周囲を避けて注意しながら歯みがきをしましょう。
傷口を指で触ったり、舌で吸って陰圧をかけるのも絶対に止めましょう!出血が固まってできた血餅がはがれてしまいます。数日間は傷口をそっとしておきましょう。
また、抜歯の部分が熱っぽく感じても極端に冷やすのは血行が悪くなり傷の治りが遅れ、痛みも長引いてしまうのでやめておいてください。冬の時期なら水道水でしぼったタオルで軽く冷やす程度にしておきましょう。
もしお家に帰ってからもまだ出血が続くようなら、清潔なガーゼやティッシュで30分ほど傷口に当てて噛んで下さい。唾液に少し血が混じる程度であればよいのですが、中には服用されているお薬の影響で血が止まりにくいことがあります。抜歯の時はそのようなお薬を処方されている主治医にも御相談ください。
そして、抜歯の治療を行う際には必ず局所麻酔を行います。個人差はありますが、治療が終わってから2~3時間くらい麻酔をしているため感覚がありません。そのため食事は、麻酔が完全にきれてからお食事をなさってください。飲み物は飲んで頂いても大丈夫ですが、熱いものをお口の中に入れてやけどをしても感覚が無いため全くわかりません。冷たいものか常温にもどしたものなどにしていただいたほうが良いでしょう。
以上の注意事項を守ることが出来ればしっかり治ります。
まれに抜歯後の痛みの中で特に痛みの強いものがあります。抜いた後の傷がふさがらず、あごの骨が露出してしますドライソケットです。ドライソケットは一週間ほどひどく痛みますが、抗生物質を穴に入れるなど消毒を行い、そっとしておくことで徐々に傷口がふさがっていきます。
抜歯後に、何かおかしい症状があれば、すぐにご連絡をしていただき、もう一度受診するようにお願い致します。