お口の中の炎症の口内炎について
今回は口内炎についてお話です。
口内炎とは、お口の中の粘膜におこる炎症を総称して言います。ですから、一口に口内炎といっても色々な種類があります。一般的にできる口内炎を「アフタ性口内炎」といいます。お口の中の粘膜であればどこにでもできます。その原因もさまざまで、歯や入れ歯・矯正装置などが粘膜にあたった時にできる、お口の中の粘膜を噛んでしまうなどの物理的刺激によるものや、睡眠不足や栄養の偏り、ストレス、免疫力の低下、ビタミン不足(ビタミンB2・B6・B12が不足するとなりやすい)、胃腸障害などの体の不調によるものが原因となります。
一般的な口内炎は約10日から2週間程度で治るといわれています。炎症部分を刺激する香辛料の多い食事や、熱い飲み物は控えるようにしましょう。当院では塗り薬をお渡ししています。適量を患部に一日数回塗ります。唾液で流れやすいため、寝る前に幹部の水分を軽く拭いてから塗るといいです。寝ている間は唾液の分泌が減るので特に寝る前がおススメです。
でもなにより、口内炎ができたときには、良い生活リズムとバランスの良い食事を摂って食生活を改善し、睡眠を十分にとって生活習慣を見直し体調を整えるように心がけましょう。
放っておけば治る!と多くの方は思いがちですが、2週間過ぎても良くならない・治らない場合は一度でも歯科医院を受診し治療をうけましょう。それでも改善しない場合は、念のために口腔外科の検査が必要になることもあります。もしかすると口内炎ではないお口の病気の場合もあるからです。それが将来的に癌化する可能性のある前癌病変(白板症)かもしれないこともあるからです。放っておかずに早めに受診しましょう。
他にも、お口は腸と消化管の一部であり、繋がっているため、腸に病気があるとお口の中に症状がでてくることもある潰瘍性大腸炎であったり、ビタミン欠乏や貧血などで舌炎を起こし、舌にピリピリ・ヒリヒリ乾燥して痛みのあるハンター舌炎などさまざまな病気が潜んでいる可能性もあります。
お口の中は普段から雑菌がたくさんいます。いつもお口の中を清潔に保つことは口内炎の予防にもつながります。唾液が少ないとお口の中が乾燥しやすいために口内炎ができやすくなります。水分もしっかりとって、うがいをこまめにしてお口の中を潤すことも大切です。また、うがい薬もお口の中の消毒や粘膜の保護に用いられるため普段からの予防としても最適です。